「ワンダーランド王国と3つの団」はじまりの物語

歌には魔法がこめられている。魔法の力をウタウタと呼び、ウタウタの力で存在している国が、LOVE島、TEARS島、LIFE島、そしてWONDERLIA島の4つの島からなるワンダーランド王国である。ワンダーランド王国は、われわれが住む世界(リアルワールド)とは別の次元にあり、二つの世界は歌の道、ソングラインでつながっている。王国のちょうど真ん中に位置するWONDERLIA島にはワンダーランド城があり、その美しい城には、この国を治める男女一人ずつの王、ATTACK KINGとCHANCE QUEENが住んでいた。

ワンダーランド暦2015年。二人の王はその一年前からドリカムの音楽を世界に広めるべく、ATTACKMAN、CHANCEWOMANに姿を変え、リアルワールドを訪れていた。大成功に終わったATTACK25のツアーを見届けた二人は、ワンダーランド王国で行われる4年に一度の祭典「DREAMS COME TRUE WONDERLAND 2015」のため帰国の途につこうとしていた。

一方、二人の王が不在だったワンダーランド王国では、誰も想像しなかった争いが勃発。「愛こそすべて」のLOVE団、ひたすら「悲しみと涙」にくれるTEARS団、そして、人生そのものを「大木のような慈しみ」で見守るLIFE団に分断。三つの団は、それぞれの感情(エモーション)の虜となり、お互いを理解し合うこともできず、反発しあい、その結果、王国を支えるウタウタの力も失われようとしていた。

ワンダーランド城には、巨大なドリクマ神殿があり、その中にある洞窟には、ワンダーランド王国の守り神・聖なるドリクマ像が祀られている。ドリクマ像の三つの耳は、それぞれが「LOVE」「TEARS」「LIFE」という、ウタウタの力の三元素を象徴する。王国の古くからの言い伝えにはこうあった。「ワンダーランド王国のウタウタの力、すべてこのドリクマ像に集まれり。どんなことがあろうとも、ドリクマ像の耳を模した「赤」「青」「緑」の三つのストーンを決して動かしてはならぬ。置かれている場所も変えてはならぬ。それが守られぬ時、王国は闇の帝王・ワルクマに支配されるであろう」そんな魔法の力の源であるドリクマ像の3つのストーンが、あろうことか、争い合うそれぞれの団長、LOVE団 KEITA、TEARS団 SHIGE、LIFE団 GOTOによって奪い去られてしまったのだ。

二人の王の留守を守る近衛兵隊長のINO-Dは、この緊急事態を一刻も早く伝えるべく、ふたりのもとへと旅立った。怪物の巣くう暗闇の森を抜け、命がけの冒険の末息も絶え絶えになりながら、ワンダーランド王国の状況を二人に報告するために。「はやくお戻り下さい、ワンダーランド王国へ!」報告を聞いたATTACK KINGとCHANCE QUEENは、ワンダーランド王国への帰路、ソングラインを急ぐ。二人のはやる想い。脳裏には懐かしく愛おしい人々の顔が浮かんでは消える。いったい王国になにが起こっているのか? そして…今、4年に一度の祭典「DREAMS COME TRUE WONDERLAND 2015」が始まろうとしていた。